中村キース・ヘリング美術館(山梨県)

2009年02月18日

 ちゃる at 00:38 | Comments(0) | 県外へ

あれから・・・8年。ちょくちょく数枚の絵なんかは時々見ていたが、キース・ヘリングの生きてきた年代を通しての作品をみる機会がやっと訪れた。8年前と変わらず輝いていた。時代など問わない作品だと改めて感じた。



2008年12月下旬、山梨県へ行ってきた。彼氏の目的は小海線のハイブリットカーの撮影、そして私は中村キースヘリング美術館が目的。キース・ヘリングについては各サイトなどで沢山語られているので、ここでは触れない。興味があればgoogleなどで沢山出てくるからだ。
ただ、予備知識としてどんな絵か・・・を知りたいのであればココとかココなんかが有名な代表作が多いのでわかりやすい。


私がキース・へリングの絵と出合ったのは2000年冬だったと思う。地下鉄か新聞か・・・キース・ヘリング展の広告を見たのが始まりだ。その広告を見たとき「これは絶対にみたい」と強く思った。だが、そのときはまだユニークな絵だな程度の認識だったのだが。
2000年、4月。札幌芸術の森美術館でキース・ヘリング展が始まった。キース・ヘリング没後10年を記念して日本国内でキース・へリングの絵が展示されていた。国内初の正式な展示である。もし、札幌でこのキース・ヘリング展が催されなかったら、私はキース・ヘリングの作品にこれほど興味を持ったかは疑問である。



中村キース・ヘリング美術館(山梨県)


2000年、芸術の森美術館で開催された「キース・ヘリング展」の目録と入場チケット





彼の絵はポップアートが多かったが、その中のメッセージ性に強く惹かれた。彼の作品はなんだかわからない猛烈な重圧感を感じた。見た目は明るく元気が出る絵と表する人もいるのに。
キース・ヘリングが自分がエイズとわかった頃から・・・また作品の内容が変わってくる。今までと違った死を明らかに意識して作る作品。残り時間が迫れば迫るほど鬼気迫る作品が溢れてくる。希望に溢れていた作品が混沌、闇というものをまざまざと伝えてくる。


キース・ヘリングの作品と出会ったとき、私は彼より年下だった。だが、彼が亡くなり、私は歳を重ねた。いつのまにか、彼が死亡した31歳を大きく過ぎてしまった。なんと皮肉な事なのか。。。


昨年末に訪れた中村キース・ヘリング美術館。
駐車場に車をとめる。建物まで林の中を歩いていく。林の奥にコンクリートの建物がある。そこが目指す建物だ。キース・ヘリングが舞台としていたニューヨークの喧騒は全く聞こえない場所。静かな林の中を通り抜けていく。入り口に入り、チケットを購入。簡単に説明を受け、作品解説の用紙を渡される。
展示室の構成はかなり凝っている。「闇への通路」「闇の展示室」「希望への通路」「希望の展示室」「空への回路」へと続いていく。建物全体がキース・へリングの作品のために作られているのがよくわかる。彼の作品を最大限に、彼の時代と人生観を伝えようとする・・・キース・ヘリングのテーマパークともいえるかもしれないね。
とにかく凝った作りである。この中村キース・ヘリング美術館は私設美術館なのだそうだ。それだけ思い入れがとても強いのだろうが、私には逆に押し付けられているような気も少々した。美術館というのは必ず展示する側の意思が反映されるのだが、そのあたりは意識しすぎたというのか・・・価値観の違いなのだろうが。だが、総評ではとても満足した。再び足を運ぶだろう。
ちなみに、彼氏はまったく彼の作品ははじめてであり、美術館なんて小学校以来、足を踏み入れた事が無い人なのだが、それなりに面白かったようである。


小淵沢I.Cから近い。近くに寄ったら立ち寄ってみてはいかがだろうか。








中村キース・ヘリング美術館(HP
〒408-0044 山梨県北杜市小淵沢町10249-7
電話:0551-36-8712


・キース・ヘリングオフィシャルサイト(HP)・・・年代別作品多数有



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